SSブログ

あれ?もう上田城完成? 戦国時代に重要な大戦を二つも素っ飛ばした?

NHK大河ドラマ「真田丸」第10話「妙手」で徳川家康に築城をお願いしていた上田城が、
第11話「祝言」で早くも完成しました。そしてその上田城にて真田昌幸が室賀正武を返り討ちで
惨殺しています。

第10話~第11話の状況を時系列で整理しますと

1583年3月 真田が上杉家の虚空蔵山城を攻撃 ⇒ 第10話
1583年4月 上田城築城開始 ⇒ 第10話
1583年7月 矢沢頼綱 北条使者成敗 ⇒ 第10話

1584年7月 室賀正武 上田城にて惨殺 ⇒ 第11話


武田家滅亡から天井壬午の乱が終結まで(第1話~第9話)は、1582年2月~1582年10月に発生した
出来事を随分と丁寧に話が進みましたが、10話と11話で一気に時間が進みましたね。

実はこの空白の期間に、日本の歴史にも重要な二つの大戦が発生しています。


それは、「槍ヶ岳の戦い」と「小牧長久手の戦い」です。


槍ヶ岳の戦い(しずがたけのたたかい)は、1583年4月に本能寺の変によってこの世を去った
織田信長の権力と体制の主導権をめぐり、羽柴秀吉率いる約50,000と織田家最古参の重臣である
柴田勝家率いる約20,000が、近江伊香郡の賤ヶ岳付近で激突した戦いです。

この戦いは織田家臣の勢力を二分する激しい戦いでしたが、秀吉が勝利し、破れた柴田勝家は4/24に居城である北ノ庄城で自刃しました。
これ以降、羽柴秀吉が織田信長の後継者として地位を固めることになりました。

ちなみにドラマ「真田丸」に登場した織田四天王の一人、滝川一益は、柴田勝家側につき伊勢国の
長島城にて籠城しましたが7月に降伏し、所領を全て没収され、出家しました。


小牧長久手の戦い(こまきながくてのたたかい)は、1584年3月に発生した、羽柴秀吉率いる
約100,000と織田信雄・徳川家康連合軍率いる約30,000が激突した戦いです。

兵力的には、秀吉軍が圧倒的に有利でしたが、地の利を生かした家康連合軍が善戦し、二人の戦いは
8ヶ月にも及ぶこう着状態となりました。最終的に秀吉と織田信雄が和議を結んで、織田信雄の勧めで
家康も秀吉と和議を結び、戦いは終わりました。


ちなみにドラマ「真田丸」に登場し、槍ヶ岳の戦いに敗れ出家した滝川一益は、秀吉に召集され、参戦しますが家康に蟹江城を包囲され、降伏します。

また、織田家臣で鬼武蔵と異名をとる森長可は、既に傘下に入っていた秀吉側で参戦。中盤戦の
羽黒の戦いで家康に大敗してしまいます。雪辱に燃える長可は、池田恒興と共に三河岡崎への奇襲作戦を秀吉に提案します(長久手の戦い)。この戦いで森長可は井伊直政勢の鉄砲を浴びて戦死します。


以上、とても重要な戦いがありましたが、ドラマでは一切描かれず、有働アナによるナレーションも
一言もありませんでした。
槍ヶ岳の戦いは、織田家臣同士の後継者争いなので、描かれないのは、まぁわかるんですが、
小牧長久手の戦いは、秀吉VS家康ですからね~
家康の「秀吉が攻めてきた~っ」て、あたふたする姿を見てみたかったです。

第10話の終わりに、家康が西からの秀吉の動きが気になり、誰が味方で誰が敵になるか大名の名前が
入った札でシミュレーションしてましたけど、札には、柴田勝家の名前がありましたので、あの場面は、まだ槍ヶ岳の戦い以前と考えられます。
gazou034.jpg

脚本家の三谷さんは、本能寺の変は高速で終わるし、山崎の戦い、清州会議についてはナレーションで済ませるほど、織田家や秀吉の動きに関しては、かなり端折ってましたが、今回も思いっきりがいいですね。

第12話では、事後報告と言う形で、ナレーションで、小牧長久手の戦いは語ってくれるのでしょうか、、、。興味津々です。


【追記】
「真田丸」第12話「人質」の3Dマップとナレーションで、小牧・長久手の戦いの事をサラッと
終わらせていましたね。やはり真田とは関係ないとバッサリとスルーされました。
案の定、槍ヶ岳の戦いに関しては、一切触れず、柴田勝家のしの字も出てきませんでした。
gazou036.jpg

共通テーマ:テレビ | nice!(0) | コメント(0) | トラックバック(0) | 編集

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
Copyright © NHK大河ドラマ 真田丸 歴史考証ブログ All Rights Reserved.
当サイトのテキストや画像等すべての転載転用・商用販売を固く禁じます

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。