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真田信繁 人質生活は上杉景勝と豊臣秀吉の所だけではなかった!!

NHK大河ドラマ「真田丸」第13話「表裏」では、上杉景勝と直江兼続が信繁に別れも告げずに越後に
戻ってしまいましたね。しかも今度は、秀吉の所で人質生活を送ることになるとは、上杉景勝をとても
尊敬している信繁にとっては、戸惑いを感じた事でしょう(もちろんドラマの中の事ですが)

さて、タイトルのとおり史実では、信繁は幼少の頃より人質生活を、結構色々な所で過ごしています。

真田信繁は、1567年に当時まだ武藤喜兵衛を名乗っていた昌幸の次男として、甲府の躑躅ヶ崎館にて誕生します。(※武藤喜兵衛の詳細はコチラで説明しています)
幼名は「弁丸(べんまる)」と名付けられました。年少期は、武田家の人質として母や兄と共に過ごしています。
武田家時代の人質は、ドラマで有働アナが語っていましたが真田家のファミリー丸ごと新府城下の真田屋敷で過ごしていたので、幼い弁丸にとっては人質って感覚はあまりなかったかもしれません。

1582年に武田勝頼が天目山で自害し武田家は滅亡します。真田昌幸は織田信長に下り、真田家は人質を織田家に出すことになり、通説ではドラマと違い、信繁の姉「村松殿(ドラマでは松)」が人質になり安土に行くという記録はなく、昌幸の母(とり)と弁丸(信繁)が信長の家臣である滝川一益の人質として送られます。この時、15歳でまだ元服していなかったと考えられます。

1582年6月、武田家滅亡から3ヶ月後に本能寺の変が起こり、信長の死後、織田家臣は大混乱。滝川一益は、神流川の戦いで北条軍に大敗北し総崩れとなり、一益の居城である伊勢・長島城に敗走することになります。しかし伊勢へ撤退するには、木曽義昌の領地を通る必要があります。木曽義昌は、一益に信濃を通る条件として、小県郡と上野衆の人質を渡すように要求し、一益はこれに従います。

こうして、昌幸の母と信繁は今度は、木曽義昌の人質となります。
二人はしばらく木曽にいましたが、3ヶ月後の1582年9月に、徳川家康が木曽義昌に木曽の領地を安堵する条件として小県郡と上野衆の人質を引き渡すように要請し、義昌はこれに従います。昌幸の母はドラマと同様に徳川家康の所に人質になったようですが、信繁はこの時点で解放されて、真田家に戻ったと考えられます。

そして、第一次上田合戦の直前に真田は上杉家に臣従を誓い、1585年8月に信繁は上杉家の人質になります。この時、信繁は18歳ですが弁丸の名で書いてある書状が残っており、まだ元服していなかったと考えられます。

1586年6月、上杉景勝は上洛して羽柴秀吉に臣従します。ドラマでは信繁は景勝に随伴して越後から大阪に来たように描かれていますが史料にそのような記述はなく、これはフィクションではないかと考えられます。ともかく上杉が秀吉に臣従後にどこかのタイミングで秀吉の人質になったのではないでしょうか。秀吉は信繁をたいそう気に入ったようで、人質でありながら近習に取り立てられました。

人質って、現代だとネガティブなイメージがありますが、戦国時代ではポピュラーな事でした。そして人質先で小姓として仕えることで出世する道が開けます。信繁の父である昌幸も7歳で武田信玄の人質として甲斐に送られ、そこで信玄に見出され名門武藤家の養子になり、武藤喜兵衛として足軽大将に出世しています。

上杉景勝は、信繁をたいそう気に入り、人質というよりは客将として迎え入れ、屋代秀正の遺領のうち千貫文を信繁に与えるという破格の待遇でした。景勝は、信繁をゆくゆくは上杉家を支える重臣になってもらいたいと考えていたのかもしれません。

ですが、上杉家の人質生活は1年も満たなかったのではと考えられます。景勝は、将来有能な人質を秀吉に取られた格好になるわけで面白くはなかった事でしょう。

ただ、景勝のところから秀吉のところに変わったのは、出仕先が中小企業から大企業に変わったようなもの。信繁の将来にとってとても有益なものだったと思います。

ドラマで信繁は、馬廻衆として秀吉に仕えることになりましたが、これからどのような働きをするのか、そして様々な武将達とどのような関わりをもつのか非常に楽しみです。

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